男性の脂性肌対策に有効な成分「コラーゲン」

化粧品を使ったことがある男性であれば、「コラーゲン」という成分名を知っているという方も多いでしょう。

コラーゲンは化粧品に配合される成分としてはごく一般的ですが、実は、男性の脂性肌改善にも大きな効果をもたらすと言われているのです。

こちらのページでは、コラーゲンの特徴や男性の脂性肌に効果的な理由について、詳しくご紹介していきます。

コラーゲンとは？

「コラーゲン」とは、人間の体の中に存在している物質で、腱や軟骨、肌、血管、内臓など、幅広い部位に分布します。

体内にあるタンパク質の約30％がコラーゲンだとされていますが、肌の中に最も多く含まれており、その量は全コラーゲン中の約40％です［1］。

コラーゲンは柔軟な物質なので、肌の弾力を保つ働き、軟骨として関節の柔軟性を維持するなどの役割を果たしていると言われます。

コラーゲンの用途について

コラーゲンは肌にとって必須の物質であるため、保湿成分として、化粧水や乳液、クリームなど、化粧品の中に頻繁に配合されています。

また、健康食品やサプリメント、美容ドリンクの配合成分としても一般的で、食品であるゼラチンの原料であることでも有名です［1］。

コラーゲンが男性の脂性肌対策に期待できる理由

コラーゲンは肌を構成している成分なので、肌にとって有益であることはお分かり頂けたでしょう。

それでは、そのコラーゲンがどうして男性の脂性肌対策に効果的なのか、その理由について見ていきたいと思います。

コラーゲンはヒアルロン酸を増加させるから

コラーゲンにはヒアルロン酸を生成する働きがあると報告されており、そのことで脂性肌の改善が期待できます。

コラーゲンのヒアルロン酸生成エビデンス

魚鱗コラーゲンペプチドの血中移行性は，豚皮の1.5倍であることを示しており, この血中で確認されたヒドロキシプロリンを含むジ・トリペプチド体が，皮膚線維芽細胞の増殖を促進するとともに, ヒアルロン酸産生を増加させることを見出している.

出典：（PDF）コラーゲンペプチド経口摂取による皮膚角層水分量の改善効果：アグリナレッジより／アグリナレッジ：コラーゲンペプチド経口摂取による皮膚角層水分量の改善効果[PDF]

肌内部に水分を維持させて脂性肌を改善

ジ・トリペプチド体はコラーゲンの中に含まれている物質で、ヒアルロン酸の生成をサポートすることによって、肌の内側の水分量を増加させます。

肌内部の水分量を多くすることは脂性肌対策の一つなので、水分をたっぷりと保持するヒアルロン酸を作り出すことで、コラーゲンは脂性肌を改善してくれるのです。

コラーゲンは魚由来の方が効果的

コラーゲンはヒアルロン酸の生成によって、間接的に肌の内部の水分量を増やす役割を担う成分です。

ですが、先にご紹介したエビデンスの中にもあるように、豚由来のコラーゲンよりも、魚由来のコラーゲンの方が肌に対して1.5倍も高い効果を発揮します。

豚由来コラーゲンは皮脂分泌量を増やす

魚由来コラーゲンよりも効果が低い豚由来コラーゲンですが、さらに、皮脂の分泌量を増やしてしまう可能性があるとも報告されています。

脂性肌を改善しようとしてコラーゲンを取り入れたのに、皮脂の分泌量が増えてしまっては逆効果です。

脂性肌の人こそ、魚由来コラーゲンで皮脂の分泌量を抑えながら、肌内部の水分のみを増やすようにしましょう。

コラーゲンの脂性肌対策以外の効果

コラーゲンには、皮膚線維芽細胞を増やす働きがあると言われているため、ニキビ跡や傷跡などを改善する効果も期待できるでしょう。

皮膚線維芽細胞とは、肌の構成にとって必要なコラーゲン、エラスチン、ヒアルロン酸の生成を促進させる細胞のことで、肌の新陳代謝を高めてくれる働きがあります。

その働きから、ニキビ跡や傷跡などが残った古い角質をよりスムーズに排出させ、新しい肌を作り出すサポートをしてくれると考えられます。

まとめ

コラーゲンは、ハリと弾力のある健康的な肌を構成するために重要な物質ですが、同時に、ヒアルロン酸を生成することで肌内部の水分を増やし、脂性肌を改善してくれる効果もあると言われています。

魚由来のものでなければ効果が低い、皮脂分泌量が増加する可能性があるなどのデメリットもありますが、脂性肌改善・テカリ改善の効果はかなり期待できるでしょう。

市販されている化粧品の多くに配合されている成分なので、ぜひ使ってみて、脂性肌への効果を実感してみて下さい。

参考文献

参考［1］：厚生労働省 e-ヘルスネット：コラーゲン（こらーげん）