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男性の敏感肌対策に!バリア機能改善に期待ができる成分「セラミド」

   

男性の敏感肌対策に!バリア機能改善に期待ができる成分「セラミド」
ちょっとの刺激でも炎症を起こしてしまうのが敏感肌。敏感肌の男性は乾燥やニキビ、肌荒れなど、肌トラブルに悩まされることが多いものです。

そんな敏感肌の男性におすすめなのが「セラミド」という成分です。

セラミドは弱い肌のバリア機能を強化してくれるという働きを持つため、炎症が起きやすい肌をしっかりと保護して、肌トラブルが起きない丈夫な肌を実現させてくれます

セラミドとは?

「セラミド」という成分は、私達人間の皮膚の表面に存在している「角質細胞間脂質」の主成分のことです。

角質細胞間脂質とは、肌表面の角質層に存在していて、細胞と細胞の隙間を埋めている脂質のこと。

細胞と細胞の隙間を埋めているというイメージから「レンガ」と「モルタル」と例えられます[1]。

細胞の隙間を埋めているセラミドを含む角質細胞間脂質は、人間の肌の上で次のような役割を果たしてくれています。

セラミドは肌のバリア機能を強化してくれる

皮膚の最上層(外界に接する部位)を取り囲む表皮角化細胞は角質細胞間脂質と呼ばれる脂質(主成分はセラミド)の層を形成し、体内からの水分の蒸散や外界からの病原体・異物の侵入から私たちの体を守っています。

出典:国立研究開発法人 日本医療研究開発機構:プレスリリース 平成29年3月1日(セラミドはなぜ肌の健康に重要か?皮膚のバリア機能に必要不可欠な新しい脂質代謝酵素の発見)

このように、紫外線や摩擦、外界の風など、様々な刺激から肌を保護してくれている成分がセラミドを含む角質細胞間脂質です。

上のプレスリリースの内容を見ると、セラミドは肌を綺麗に保つだけでなく、感染症などの疾患から私達の体を守ってくれているということがわかります。

セラミド不足は敏感肌の原因に!

セラミドを含む角質細胞間脂質は、肌の上で水分を挟み込んでバリア機能を形成しており、これを「ラメラ構造」と呼びます[1]。

そのため、角質細胞間脂質が不足した肌はバリア機能が低下し、外部からの刺激に過度に敏感な「敏感肌」になってしまいます[2]。

肌を保護してくれるセラミドが不足しているということは、外皮を剥いたみかんのような状態で、ちょっとの刺激ですぐに傷がついて炎症を起こしてしまいます

そのため、敏感肌の男性には、常に「セラミドが不足している状態」だと言えるでしょう。

セラミドが不足すると乾燥肌に

セラミドが不足すると敏感肌になるだけではなく、肌を乾燥させる原因にもなります。

角質細胞間脂質は,表皮の水分と外界の空気との間のバリアとして機能するもので「体内からの水分の蒸散と体外からの水分の侵入を防止する」とても重要な働きをしている。

出典:(PDF)皮膚と化学―内と外の境界―:JSTAGEより/JSTAGE:皮膚と化学―内と外の境界―[PDF]

そして、水分を弾く角質細胞間脂質は細胞の隙間を埋めることで、肌の内部にある水分が失われないように蓋をしています。

そのため、角質細胞間脂質であるセラミドが肌の表面にあると、肌内部の水分が逃げ出さず、角質層が乾燥することを防いでくれます

セラミドが男性の敏感肌に効果が期待できる理由

セラミドが男性の敏感肌に効果が期待できる理由
セラミドは肌の表面で皮脂として存在していて、肌を保護してくれている存在です。

それでは、セラミドは男性の敏感肌にとって、どの様に機能して、どのような効果が期待できるのでしょうか。

セラミドはバリア機能強化に即効性がある

セラミドによるラメラ構造は、外側から補った人工のセラミドでも形成されるため、即時的にバリア機能を強化することが可能です。

モデル細胞間脂質エマルションは,皮膚コンダクタンス値が上昇し,水分保持機能の改善効果が高い傾向にあった.また,皮膚のバリア機能の指標である経皮水分蒸散量(TEWL)を減少させ,高いバリア機能の改善効果が確認された.

出典:(PDF)細胞間脂質構造に着目した化粧品の開発:JSTAGEより/JSTAGE:細胞間脂質構造に着目した化粧品の開発[PDF]

エマルションとは人工的に形成された、ラメラ構造と似た構造を示している構造のこと。

人間から生成されていない擬似的なセラミドでも、肌のラメラ構造と同じ構造を形成してバリア機能を強化してくれることがわかります。

そのため、肌のトラブルや乾燥、肌の保護機能の強化に対して即効性が期待できるでしょう。

保湿能力が回復して肌を潤わせてくれる

男性の敏感肌はセラミドが不足していることによって、細胞と細胞の間の隙間が開いて水分が逃げ、肌の中が乾燥している状態です。

ですが、セラミドを補ってあげることで、瞬時に肌の保湿能力を高めることができます

有機溶剤処理により誘導されたモデル乾燥肌に対して,細胞間脂質成分を塗布すると皮膚の保湿能が回復することが報告され,とりわけ,細胞間脂質の主成分であるセラミドに最も高い改善効果が認められた.

出典:(PDF)細胞間脂質構造に着目した化粧品の開発:JSTAGEより/JSTAGE:細胞間脂質構造に着目した化粧品の開発[PDF]

細胞間脂質の中にはセラミド以外の成分も含まれていますが、最も高い保湿能力回復作用が見られるのがセラミドです。

セラミドの敏感肌対策以外の効果

セラミドの敏感肌対策以外の効果
セラミドは敏感肌の男性だけでなく、アトピー性皮膚炎の男性にもおすすめの成分です。

特に、セラミドの中でも特殊な構造を持つアシルセラミドは皮膚のバリア機能に必要不可欠な成分であり、何らかの要因でアシルセラミドの生合成や代謝が乱れると皮膚のバリア機能が損なわれ、難治性皮膚疾患である魚鱗癬やアトピー性皮膚炎などの原因となります。

出典:(PDF)細胞間脂質構造に着目した化粧品の開発:JSTAGEより/JSTAGE:細胞間脂質構造に着目した化粧品の開発[PDF]

さらに、魚鱗癬などの皮膚炎を予防する働きもあるため、皮膚の疾患を改善したい男性はセラミドを補ってあげることが大切です。

まとめ


セラミドは皮脂である角質細胞間脂質として肌の上に存在しています。

・ラメラ構造を形成してバリア機能を形成
・細胞間の隙間を埋めて肌内部の水分を保持する

セラミドのメインとなる役割はこの2つであり、敏感肌の方はセラミドによるラメラ構造が壊れてバリア機能が低下している状態です。

ですが、人工的に作り出された擬似的なセラミドであっても、ラメラ構造を形成することは可能。

セラミド配合の化粧品を使って肌のバリア機能を強化すれば、敏感肌や乾燥肌だけではなく、アトピー性皮膚炎などの皮膚炎が改善される可能性も

しっとりと潤った綺麗な肌を目指すためには、欠かせない成分であるのがセラミドです。

参考文献

参考[1]:JSTAGE:(PDF)細胞間脂質構造に着目した化粧品の開発

参考[2]:国立研究開発法人 日本医療研究開発機構:プレスリリース 平成29年3月1日(セラミドはなぜ肌の健康に重要か?皮膚のバリア機能に必要不可欠な新しい脂質代謝酵素の発見)

 - バリア機能改善に役立つ化粧品成分

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