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男性のニキビ対策に有効な成分「ローズマリー葉エキス」

男性のニキビ対策に有効な成分「ローズマリー葉エキス」
男性のニキビは炎症が強い赤ニキビになることも多く、一生残るニキビ跡が出来てしまう場合も。

肌の上に凸凹としたニキビ跡を残さないためには、ニキビの炎症をなるべく軽くすることと、ニキビを未然に防ぐことが大切です。

そして、そのためにおすすめできる有効成分が「ローズマリー葉エキス」です。こちらでは、ローズマリー葉エキスの概要や効果、有効性などについてご紹介します。

ローズマリー葉エキスとは?

ローズマリー葉エキスの概要

ローズマリー葉エキスとは、ローズマリーというシソ科の植物から抽出される植物由来成分のことで、含まれている成分としては、次の4つの成分が代表的です[1]。

  • ロスマリン酸
  • カルノシン酸
  • フラボノイド
  • タンニン

ローズマリーの原産地は地中海沿岸で、ハーブとしては強く爽やかな香りを漂わせていることが特徴です。

ローズマリー葉エキスの用途

ローズマリー葉エキスは化粧品や化粧水、美容液、洗顔石鹸、シートマスク、シャンプー、コンディショナーなど多岐にわたります。

ですが、主に肌の状態を整えるための成分、保湿をするための成分として用いられることが多いようです。また、ハーブであることを活かして香料として使用されることもあります。

ローズマリー葉エキスが男性のニキビに効果が期待できる理由

ローズマリー葉エキスが男性のニキビに効果が期待できる理由
ローズマリー葉エキスは、ハーブの中でも特に化粧品の中に配合されることが多い成分です。

それでは、ローズマリー葉エキスがなぜ化粧品の中に頻繁に配合されるのか、なぜ男性のニキビ改善に効果的だと言われているのかご紹介しましょう。

ニキビによる炎症を抑える働きがあるから

チロシンキナーゼ阻害剤であるAG879はNGF-TrkAの反応を阻害する作用を有することが知られており,本in vitro評価系においてもNGFにより誘発されるPC12細胞突起伸長を濃度依存的に阻害した.この評価系において,数種生薬エキスの作用を検討した結果,ゲンノショウコ,ホップ,ローズマリー及びセージの4種に高い阻害作用が認められた.

出典:YAKUGAKU ZASSHI 131(4)581-586(2011)「(PDF)生薬エキスのアトピー性皮膚炎モデルマウス皮膚炎症状に対する作用」

上の論文内の「NGF」というのは神経成長因子のことで、皮膚の乾燥や過敏などの知覚を受け取る神経です。

ローズマリーはNGFの反応を抑えるという結果が出たため、皮膚の炎症による痒みや痛みなどを抑え、鎮める働きがあると考えられるでしょう。

このように、炎症が起きているニキビの痒みや痛みなどを抑え、炎症を軽減させてくれる効果が期待できます。

抗菌作用でアクネ菌を殺菌してくれるから

ローズマリー葉エキスがニキビ改善に効果的だとされるもう一つの理由が、「殺菌作用」を持っているという点です。

その他の植物系抗菌・防カビ剤としては精油を含むハーブが有名である。例えば、ローズマリーはハーブの1種であり、抽出物は軟膏や化粧品に使用されている。

出典:生活衛生Vol.54 No.4 304-311(2010)「(PDF)天然系抗菌・防カビ剤の利用の現状と将来」

このように、抗菌作用によって男性のニキビの原因となるアクネ菌の繁殖を抑えながら、NGFの反応を抑制することで炎症が起きた肌を鎮めてくれるのです。

ローズマリー葉エキスのニキビケア以外の効果

ローズマリー葉エキスのニキビケア以外の効果
ローズマリー葉エキスが持つ効果は、肌に対するものだけではありません。

驚くべきことに、ローズマリー葉エキスの中に含まれている「カルノシン酸」は、脳の老化を予防することで認知症に対する効果を発揮するのではないかと考えられています。

カルノシン酸を脳の神経細胞に与えたところ、ストレスに対する力が高まり、ニューロンのネットワークを築くサポートをする可能性があるとして、現在、研究が進んでいるところです[2]。

まとめ

まとめ
ローズマリー葉エキスは、殺菌作用によってニキビの原因菌を減らしながら、抗炎症作用によって今炎症が起きているニキビも鎮めてくれます。

この働きは、男性のニキビにとって心強い味方だと言えるでしょう。しかも、これらの効果は科学的な裏付けがあるもので、化粧品の成分としても信頼度が高い成分です。

ニキビ改善のためにどの化粧品を使うべきか・・・と悩んでいる男性は、ぜひ一度ローズマリー葉エキス配合の化粧品を試してみて下さい。

参照

[1]:YAKUGAKU ZASSHI 131(4)581-586(2011)「(PDF)生薬エキスのアトピー性皮膚炎モデルマウス皮膚炎症状に対する作用」

[2]:長瀬産業株式会社研究開発センター「(PDF)脳を守るローズマリー」